ドローン市場の次はクルマが空飛ぶ社会へ 第 9 回 Japan Drone 2024 / “ 第 3 回次世代エアモビリティ EXPO 2024
- 2024/6/4
- Interview
ドローン市場の次はクルマが空飛ぶ社会へ
第 9 回 Japan Drone 2024 / “ 第 3 回次世代エアモビリティ EXPO 2024
㈱コングレ 取締役 大椛 洋一 さん
6 月 5 日(水)から 7 日(金)の 3 日間、幕張メッセ展示ホール 5 ・6 で「第 9 回Japan Drone 2024」と「 第 3 回次世代エアモビリティ EXPO 2024」が開催される。両展の共催で、展示会・イベント運営をてがけるコングレの大椛洋一さんにうかがった。
ドローン製品だけでなく、社会基盤整備のための展示会
2016 年に1ホール 118 社、186 小間の規模でスタートした Japan Drone が、9 回目を迎える今回は、エアモビリティEXPOと合わせて 259 社、395 小間の規模に拡大して実施される。その成長の背景には、展示商談だけでなく、市場拡大のための法整備や技術開発の共有、議論の場となっていたことがあげられる。(公式サイト: https://ssl.japan-drone.com/ )
現在、ドローン市場は空の移動革命と位置づけられ、映像撮影、インフラの保守・点検、防犯、農業、水中ドローンなど様々な分野で活用されている。同展のイベントスポンサーはドローン関連企業だけでなく、GMO やソフトバンクなどネットワーク関連の企業が並ぶのも、市場拡大の表れといえる。
2022 年 12 月の改正航空法で目視外飛行が可能になるレベル4飛行の実現により、災害時での作業や情報収集、住宅街への個別輸送など、ドローンが活躍する場が増えていく。
次の時代をつくる エアモビリティ EXPO
大阪・関西万博で注目されている空飛ぶクルマ、eVTOL(電動垂直離着陸機)分野については、同時開催の「第3回次世代エアモビリティ EXPO 2024」では、海外のエアモビリティ最新事情の紹介や、法整備・社会基盤整備の推進、スマートシティ構築のためのeVTOL 活用など、まさに新産業を創造する場となっている。
新しい交通手段として、離島を含めた観光インフラ、山岳部への緊急輸送など、ドローン以上に新しい未来が考えられる。セミナーでは鉄道×空飛ぶクルマと題したセッションも組まれるように、既存の鉄道業界、自動車業界、航空業界からの参入も目立つ。モーターなどの部品のほか、衝突回避や自動運転、航空管制などの技術が応用できる分野だ。日本企業とエアモビリティ企業の資本提携も活発だ。全世界では 2030 年には 8,250 億円、2040年には150 兆円の市場規模と予測されている。
展示会の役割全部載せで産業界の未来をつくる
両展の運営を手がけるコングレの大椛洋一さんは、これまで数多くの展示会をてがけてきた。いまの Japan Droneに、自身が過去に立ち上げた液晶ディスプレイの展示会重ね合わせる。当時は多くの日本のメーカーが国内工場で生産を行いその技術開発のしのぎを削っていた。開発者の熱い想いととともに新しい産業界の勃興期を支えた。自動車や航空など日本の先進技術が活かせるこの分野で、日本製造業の再生への期待が高まる。経産省、国交省、農水省、などの省庁の後援に今回から総務省も加わった。ドローン議連とともに行政との連携を促す存在にもなっている。
展示会を新技術と投資家の出会いの場とするだけでなく、技術先行のスタートアップの技術と信頼性の裏付けとなるアワードも実施。
一方で DRONE やエアモビリティの社会実装は、市民生活にも大きな影響を及ぼし、事故の危険なども含むために、社会全般の理解を得て受容するムードの醸成も必要となる。
新製品の販売促進、市場への認知拡大、新しい産業分野の育成、社会的ムーブメントの醸成、社会の認知・理解獲得、Japan Drone/次世代エアモビリティEXPOは展示会のさまざまな機能を引き出す、よいサンプルケースかもしれない。ドローンは市場性の拡大フェーズから社会貢献元年へと移行する。
開催概要
第9 回 Japan Drone 2024 / 第 3 回 次世代エアモビリティEXPO 2024
会期:2024 年 6 月 5 日 ( 水 ) ~ 7 日 ( 金 ) 10:00 ~ 17:00
会場:幕張メッセ 展示ホール 5 ・ 6
主催:一般社団法人 日本 UAS 産業振興協議会 JUIDA
共催:株式会社コングレ
出展者数:300 社・団体( 2 展合計・予定)
来場者数:20,000 名( 2 展合計・予定)
入場料:3,000 円(事前登録にて展示会無料入場)
紙面PDFは下記から閲覧・ダウンロード可能
https://www.event-marketing.co.jp/wp-content/uploads/2024/05/EVENT-MARKETING_No.107.pdf