大日本印刷株式会社(以下、DNP)と一般社団法人 渋谷未来デザイン(以下、渋谷未来デザイン)、渋谷区立宮下公園の指定管理者の宮下公園パートナーズの 3 者は、現実の渋谷区立宮下公園を仮想 (バーチャル)空間上に高精細に表現した「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE(パラレルサイト)」を 7 月 7 日にオープンした。渋谷区の後援のもと、公共空間の高度利用に向けた取り組みの一つとして実証事業の開始となる。
渋谷区まちづくりマスタープランでは、人々がいきいきと過ごせるパブリックスペースの創出や利活用を掲げており、DNPは、宮下公園パートナーズの協力のもとバーチャル空間を制作し、さらに渋谷未来デザインと連携してリアルとバーチャルの公共空間を連動させた多様な取り組みを行う。3社が連携することでリアルとバー チャルの公共空間を連動させた多様な取り組みを行い、公園の価値向上や新たなコミュニケーション創出、地域活性化を促し、渋谷の新しいカルチャーを発信していく、としている。
「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE(パラレ ルサイト)」は、スマートフォンなどの情報端末で世界中どこからでもアクセスして楽しめる「ブラウザ版」と、ヘッドマウントディスプレイ等を装着して、より高精細な環境を楽しめるソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」の2つの空間がオープンされており、「ブラウザ版」、「VRChat」とも、昼と夜のバーチャルな宮下公園を楽しみながら、アート展やオリジナルグッズの購入を体験できる。
7月7日には、アート展「YOU’RE THE WORLD」 ―山本奈衣瑠の絵画解説しちゃうぞ―(ブラウザ版)がオープンし、10月31日まで参加無料で楽しむことができる。そして、今回の絵画展示会のオリジナルグッズとしては「山本奈衣瑠×渋谷区公認スーベニア SHIBUKURO」のトートバッグ、T シャツをバーチャル空間内で販売する。
また、VRChat OHANAMI WORLD 『Bloom Your Flower』 ―コロナ禍で楽しめなかったお花見・花火を楽しもう!―も7月7日から開催中。VRChat の宮下公園は、夜空に花火を打ち上げたり、桜吹雪を出したり、1年中桜が楽しめる空間です。 また、公園内に実際に存在する設備やコートで行う「スケートボード」や「ボルダリング」もバーチャルに 体験できます。VRChat のユーザー同士で会話や写真撮影ができるため、コロナ禍で制約を受けてきた お花見や花火などもバーチャルな空間に集まって楽しむことができる。参加には、VRChat のアプリのダウンロードとアカウント登録が必要。
利用者は自分の分身となるアバターを選んで、バーチャルの公園の散策やイベントに参加し、同時に参加しているユーザー同士の音声会話や、バーチャル空間内での写真撮影、「楽しい」「素敵」等の自身の感情のスタンプでの表現などを行うことで、より深い交流を楽しむ。
後援している渋谷区 区長の長谷部健氏は「リアルとバーチャルが連動した多様な取り組みが行なわれることで新たな賑わい創出につながり、渋谷区立宮下公園がこれまで以上に魅力的な公園となることを期待している。また、この実証事業により新たな体験価値やコミュニケーションが創出され、新しい公共空間の活用へ繋がる取り組みになればと思う」とコメントしている。
今後は、企業と連携した取り組みを実施するほか、渋谷区内の学校と連携したバーチャル空間体験プログラムや渋谷区主催のイベントと連動した企画なども、今後展開していく計画だ。