世界のスタートアップが台湾に 〜 COMPUTEX2019とInnoVEX
台湾貿易センター(TAITRA)は台湾世界貿易センター・台北南港展示センター・台湾国際会議センターを会場に、5月28日から6月1日の5日間、COMPUTEX TAIPEI 2019を開催する。スタートアップ企業を集約して紹介するInnoVEXはセンターホール1で5月29・31日に実施される。今年のスタートアップ企業の出展社数は過去最高となり、前年対比3%増となる400社以上のスタートアップ企業の出展を見込んでいる。フランス、オランダ、韓国、スウェーデン、日本、カナダ、フィリピンなど11か国のパビリオンに加え、さらに香港、ポーランド、ブラジル、ハンガリーなどが初出展する。
InnoVEXを盛り上げる注目企業
InnoVEXの今年の注目カテゴリーは、AIとIoT。IoTネットワーク事業者のUnabiz、AIチップのArchitek、3Dセンサー技術のAcconeer、ブロックチェーンシステムのDEXONとCartesiなどが揃う。また、ロボットのアプリ開発をするHoomano、Ganzin Technology(見臻科技)のMR視線追跡モジュール、ChelpisのCybersecurityモジュール、統合アプリケーションのスタートアップ企業、Ambi Climate、東京電力(TEPCO)と提携するNextDrive(聯⻫科技)なども参加する。
様々なイベントで提携機会つくるCOMPUTEX
COMPUTEXでは展示以外に、コンテスト、フォーラム、プレゼンテーション、マッチングなどのイベントを企画している。フォーラムのテーマは「国際的なスタートアップトレンドから、台湾の将来的な産業発展を見据える」として、10か国の企業、イノベーション・アクセラレータ及びベンチャー・キャピタルを招待し、各国のスタートアップ関連の情報をシェアし、さらに台湾の産業との提携機会について議論する。オランダ・アイントホーフェン市⻑、イスラエル最大のベンチャー・キャピタル企業のOurrowd関係者などの著名講師陣を招待している。
TAITRAはLine、Samsung Next、Mucket Capital、心元資本(Cherubic Ventures)、デルタ電子(台達電)、中関村、中國信託(CTBC)と永豊金融控股(シノペック・フィナンシャル・ホールディングス)などのべンチャー・キャピタルとスタートアップ企業との個別商談会を実施し、資金とリソースのパートナー探しを全面的にバックアップする。
さらにイノベーションコンペティションが開催され、今年のコンテストの賞金総額は42万ドルに達し、その中には最大賞金3万ドルの現金が含まれ、それ以外にTaiwan Tech Arena(TTA)、林口新創園(Startup Terrace)、台杉投資およびQualcomm等からの特別賞が表彰される。
COMPUTEXは、スタートアップ企業同士を結び付け、国際的なスタートアップのトレンドを集めることで、台湾の将来的な産業の発展を見据える。今後、国際的なイノベーション構想によってInnoVEXは、さらに革新的なスタートアップのためのプラットフォームを目指すという。
■COMPUTEXについて
1981年以来、30年以上にわたりICT産業の成⻑と共に、業界の変動そして成⻑を続け、アジア最大の見本市・展示会へと成⻑を遂げた。世界のICT産業サプライチェーンを完備し、世界のテクノロジーエコシステムを創るという目標のもと垣根を超えたビジネスアライアンスの構築を目指す。
■台湾貿易センター(TAITRA=Taiwan External Trade Development Council)
台湾貿易センターは、1973年に東京で日本事務所設立以来、台日間の貿易促進、パートナーシップの強化を目指し、年間20以上の日本市場開拓ミッションを招いているほか、数多くの見本市へ出展し、日本、台湾間の貿易の振興を図っている。また台湾企業の国際競争力の強化と世界市場への進出を手助けし、同時に外国企業に対しても台湾での市場拡大をサポート。台湾製品の認知を高めるために活動している。