商用5G など体験するワイヤレスの世界 〜日本イージェイケイ

開催間近!主催者インタビュー
日本イージェイケイ株式会社 代表取締役社長  狐塚直純 さん(左)
セールス・エグゼクティブ  久保田優士さん(右)

商用5G など体験するワイヤレスの世界

ワイヤレス(無線)技術&ソリューションの専門展示会を母体に、IoT 向け技術「ワイヤレスIoT EXPO」などを内包するカタチで構成し、成長を続ける「ワイヤレスジャパン」が、5月29日から31日の3日間、東京ビッグサイトで開催される。主催者の狐塚さんは紆余曲折もあったと話す。立ち上げからこれまでそして新しい業界の展示会を24回まで業界に定着する展示会にどう育ててきたのか教えていただいた。

――「ワイヤレスジャパン」は今年で24 回目の開催となります。1996年のスタートからこれまでの変遷と成長の歴史を教えてください

狐塚 成長というか、後退をしたこともあって、ウェーブのように繰り返しながらつくってきた展示会です。携帯電話のことを移動体通信と言っていた1996 年にスタートしました。 1回目は東京ファッションタウンビルの会場を借りて、他のモバイル展示会よりも技術色を出そうと、セミナーも併設した展示会で打ち出しました。メーカーさんが電話機を一般市場に出すためにはBtoC の要素のある展示会のほうが出しやすいと、なかなか出展してもらえなくて、ハードを並べるよりもアプリケーションやソリューションに特化した開発者向けの展示会にしたんです。

何回か回を重ね、あるときはNTTドコモやKDDI の代表を基調講演に招きました。端末ベンダーのNEC、富士通、ソニー、HITACHI も代表に講演にでていただくようになって、キャリアのNTT ドコモやKDDI は40 ~50 小間の大型出展をいただくようになりました。そうなると今度、組込みに使用されるチップや計測器、通信の技術に関わる企業の出展が少なくなってしまったんです。でもしばらくはキャリアさん中心の展示会でした。そのうち、キャリアではCMを打ち出したり、店頭キャンペーンを展開したりして、展示会での販促は少なくなっていきます。

そこで、当初のアプリケーションとソリューションの方向性へと立ち返りました。この時期は位置情報や衛星通信技術などを活用したサービスが一般に普及をはじめたころです。

こうした時代の変遷と合わせ、ポイントとなったのは、2013 年の国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)、YRP 研究開発推進協会、YRP アカデミア交流ネットワークが主催する「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)」との共催です。振り返るとずっと同じコンセプトを握りしめていたわけではなく、フレキシブル性をもっていたことが生き残った要因かなと思います。

――出展者の方からはどのように評価されていますか

久保田 さきほどの展示会の変遷では大枠での流れをお伝えしましたが、なぜ生き残ってきたのかというと、来場者の質だと思っています。出展者さんから競合展示会と比べて数は少ないと感じられることがあっても、実際に出展後には商談につながる確率が高いと評価いただいています。

――「ワイヤレスジャパン」の今年の見所について教えてください

狐塚 NTT ドコモとKDDI では5G に特化したテーマ展示を行います。そこでは、昨年以上の数のアプリケーションが紹介されます。特にNTTドコモは、今年開催されるラグビーワールドカップ2019 日本大会を5Gで4K 8K 放送を実施すると伺っています。今後の方向性としては、自動運転やセキュリティ監視システム、防災などすべてがワイヤレスになっています。もともとは音声の無線技術からはじまった展示会ですけれど、現在は日常生活のあらゆる場面で、また企業の設備、工場などの監視システムの場面で活用されています。

久保田 同時開催展示会も含め、トータルで楽しんでいただけるという意味では、「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)」は技術展示がベースで、歴史展示もあるんです。ここでは、昔の歴史をみながら現在の技術をみることができます。そのまま「ワイヤレスジャパン」に来ると、技術の段階から一歩進んだアプリケーションがみることができ、「運輸・交通システムEXPO」「IDE TOKYO-ドローンソリューション& 技術展2019-」では製品に落とし込まれたものが展示されています。

無線技術の歴史から現在の技術までを一気にみることができるので、これから活用に向けて検討される分野の皆さまにもわかりやすく体験いただけると思います。


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