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体験型のイベントで 未来の出展者を取り込む 日本自動車工業会 モーターショー室 菅野 幸司 さん
2017年10月30日号の掲載記事を再録
10月27日から11月5日までの10日間にわたり、東京ビッグサイトで第45回 東京モーターショー 2017が開催される。2年に1度の自動車の祭典を手がける 日本自動車工業会モーターショー室の菅野幸司さんに話をうかがった。
体験型のイベントで 未来の出展者を取り込む
日本自動車工業会 モーターショー室 菅野 幸司 さん
——東京モーターショー2017のテーマについて教えてください
菅野 「世界を、ここから動かそう。BEYONDTHEMOTOR」を掲げました。弊会メンバー各社と一緒に考案したものです。自動運転車やEV車の登場で、昨今クルマは従来とは異なるものへと変化してきました。各社が最新の技術を披露する今回の東京モーターショーでは、既存のクルマを超えるような出展車両を期待しています。優れた技術を持つ日本企業の実力をお見せしたいですね。
——テーマを決めるとき、どのようなイメージを描いたのですか
菅野 2020年の東京五輪まで、東京は世界か
ら注目され続けることになります。その間に東京モーターショーの開催は2017年と2019年の2回。この重要な時期には未来につながるショーテーマを定めたいと考えました。実際のショープランも2017年のショー遂行に向けて動くと同時に、中長期的な未来を見据えてすでに動きはじめています。
——新しく参加するメーカーはありますか
菅野 自動車メーカー以外の出展があります。もともと東京モーターショーは自動車メーカーのためのショーですが、自動運転などの新技術はクルマの垣根を変えていっており、テクノロジー系の企業は将来的には大きく関与する可能性があると考えています。それら企業の展示が今回の目玉のひとつ「TOKYO CONNECTED LAB 2017」なのです。主催者展示では、クルマを軸にしながら将来の社会を考えられる体験型のイベントスペースで、300人が一度に入れる360度の巨大ドームでのインタラクティブ展示や、コネクテッドカーに乗れるVR体験などを用意しています。VR体験では30台の装置を一度につなぐのですが、これはおそらく初めての試み。人気が出るのではないでしょうか。「こんな未来がきたらいいな」と感じていただけるようなワクワクするイベントになると思います。
——今回特に体験型イベントが多いですね
菅野 体験型イベント実施の理由は二つあります。一つは一般のお客様にもっと楽しんでいただくため。もう一つはテクノロジーに興味を持つ将来の出展者を取り込んでいくためです。老舗ばかりでなく、スタートアップ企業も参加できる枠を用意することで参加者の幅を拡げたいと考えています。また、臨海副都心エリア3会場では、さまざまなモビリティや乗用車・商用車・二輪車の試乗体験プログラムをご用意しています。会場間の移動は、無料で次世代タクシーに乗ることもできるんですよ。 ——各社WEBサイトジャックも話題になりました 菅野弊会会員メーカー14社のWEBサイトを、各社ロゴを活用した統一したビジュアルで24時間ジャックしました。WEBサイトは各社がそれぞれの戦略のもと、デザインやシステムを構築しているため、デザイン上はもちろん、技術的なハードルも高かったのですが、会員メーカーが一丸となってご協力いただき実施することができました。
——東京モーターショー2017への想いを聞かせてください
菅野 私は東京モーターショーにかかわりはじめて今年で28年目。学生時代にアルバイトスタッフとして参加し、ショーを間近で見たときからその魅力にとりつかれ続けています。展示会の面白いところは、頑張ったぶんだけお客様の反応があるところ。苦労してもそれがうまくいけば喜びに変わります。 今回のTMSでは拡張された東ホール7と8を使用します。面積を8万m²から7,000m²拡張しましたので、これまで十分にお渡し出来なかった部品メーカー等の面積要望にもお応えすることができました。安全には配慮しつつ、出展者の意向を最大限に反映したイベントの実施を目指します。