11月11・12日の2日間、ホテル椿山荘東京でCIO Japan SummitとCFO Japan Summit が同時開催された。
CIO Japan は、企業の最高情報責任者など IT に係るシニアマネジメント層が参加。多様なテーマのセッションを通して、最新情報を共有した。
財務経理部門の最高責任者が集まる CFO Japan は、企業が抱える財務・経理の課題や最新ソリューションについての講演が行われる。
議長を務めた東京海上日動火災保険の牧野司参事は開会の挨拶でCIOとCFOの関連性の高さなど、新たなイノベーションについて自身の考えを明らかにした。
CIO/CFOジョイントフォーラムでは、議長の牧野氏に加え、スリーエムジャパン副社長の昆政彦氏、リコーのビジネスプロセス革新センター所長の石野善之氏、ボッシュの副社長森川典子氏、パーク24の執行役員川上紀文氏が登壇した。
現在の企業の課題について、森川氏は企業のドメインが変わり、これまでと異なる競合相手が市場に参入することが多く、自社の強みをきちんと認識することの重要性を強調。ボッシュが株式上場をせずに、自分たちのやりたいことを自社の方向性としていることを語った。
昆氏は、スリーエムの本業であるケミカル分野以外の技術をどう向上していくかが課題。事業形態に合わせたシステムは取引先との連携を重視し、古いタイプのものになりがち。他事業に横展開するために、自社で独自のシステム構築を目指した理由を語った。
石野氏はITを企業の戦略的武器に変えるためには人材育成が最大の課題とし、技術者のメンタリティを受け身なものから、積極的に自信をレベルアップするように変革したリコーの取組みを説明した。
川上氏はデジタルを導入しないと不可能だったカーシェリングの事業開発について、「論よりdone」と語りトライアンドエラーの繰り返しと、すぐ対応することが重要とし、そのためには迅速なシステム構築のため自社開発を進めた経緯を語った。
その他、各分野の専門家によるプレゼンテーションや「One-to-One Meetings」が行われ、ITや財務に関するサービスを提供する企業が、大手企業の予算決定権をもつ部門責任者と情報交換や商談をしていた。