MPI Japanは6月24日、六本木ヒルズで「世界5大ウィスキーのティスティング」と題してセミナーを実施。近年人気のジャパンウィスキーをはじめ、世界の5大ウィスキーの製法や味わいの特徴などを、全国バーテンダー技能大会優勝の実績をもつ、銀座『BAR ANTHEM』オーナーバーテンダー浅倉淳氏が解説した。参加者は5大ウィスキーのテイスティングをしながら、ウィスキーの醸し出すさまざまなコクと味わいを堪能した。
浅倉氏によると、ジャパニーズ・ウィスキーはピートの量の調整などにより、ソフトなスモーキ―フレーバーと、熟成に由来するエステリー(果実のような)芳香にすぐれ、マイルドな味わいが特徴だという。その理由として日本は蒸留所の数が少なく、同じ蒸留所で数十から100種におよぶ原酒をつくり、そのなかから厳選してブレンド、ヴァッティングするため、シングルモルトであっても香り成分が多く、味わいの幅が広いという。その繊細さは出汁のうまみを引き出す和食との相性もよいという。
そのほか、ロックや水割りなどウィスキーを冷やして飲むことで、水分子(クラスター)の働きによりアルコールの香りを抑え、飲みごたえや、質感、重みなど、ウイスキー本来の味を感じやすくなる、という最近の学説についても触れた。
また、世界カクテルコンペティション 日本代表でもある朝倉氏は、初めて入るバーの良し悪しを測るためのポイントとして、まずジントニックを頼むことを提案。ジンの種類やトニックウォータの銘柄、ライムの乗せ方などにより、バーの方向性やこだわりがわかりやすいという。
左)山本牧子会長はMPIの活動報告を行なった。
右)参加者はウイスキーのテイスティングをしながら、各国のウイスキーの製法や特徴、それぞれのウイスキーに合う料理など、浅倉氏からのアドバイスをうけた。