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−リアルチャネル、 それは目に見える安心。 ビジネスの助っ人 Besket
- 2016/3/28
- Innovatorインタビュー
Innovator #06
株式会社ヘリオス 代表取締役
香川 等さん
−リアルチャネル、 それは目に見える安心。 ビジネスの助っ人
「中小企業の社長がどこで買っていい のかわからんモノ」を相談ができて、見積もり依頼もできる窓口を Web サ イト上ではなく、リアル店舗で展開 する『besket』。店名の示す通り、ビジネスの助っ人=ビースケットはいま、9店舗をホームページ専門ショップとしてホームセンター内に店舗を構え、月平均すると約 150 人の社長の困り事を解決している。 「ホームセンターというのがミソで …」と株式会社ヘリオスの香川等代表取締役は、ターゲット層とする中 小企業の社長を見つける方法に試行錯誤した経緯を楽しげに話す。
「中小企業の社長がリアルに集まる場所を探して、コンビニは滞在時間が短い、飲み屋だとチラシをみてくれない…」と考えた末に自分の行動履歴から思い当たったのが、休日に良く足を運ぶホームセンターのコーナンだった。すぐに商談して besket の前身となるコーナーを店内に設置するも、思うように客足は伸びない。来店は毎月20 人程度しかなかった。
起死回生の方法は、たったひと言。「社長ですか?」と聞くという直球の方法だった。香川社長は「社長と聞かれた相手はもし違っていたとして も悪い気はしないもんです。本当に 社長の場合は『なんで知っているん だ』と自分から明かしてくれる。ホームセンターという社長が企業の鎧を脱いで、個人の顔になっている場所だからこそチャンスがある」とうれしそうに話す。新規チャネルの開拓が根っから好きなのだ。
香川さんは新規チャネルが成功の可能性を広げるという信念のもと、「世の中にないチャネルをつくり中小企業の経営者を支援したい」と、2012 年に 47 歳で再起業しヘリオス を設立した。インターネット環境の構築、ホー ムページ制作への問合せが8割と圧 倒的だったことを受け、besket 店舗 内の HP 制作窓口コーナーを広げ、 リアル店舗のある HP 制作会社とい う新しい形態をつくった。
「創業当時扱っていた商用の電話機や コピー機は大手メーカーが存在するのでブランド料という対価は納得が できる。しかし、HP は有名なデザイン会社を除けば個人も多く、ブランドのない業界のため、結果的に価格が見えにくい」とニーズを分析する。
besketのポイントは、見える化。3段階のHP制作プランを用意し、作業項目と料金を明示する明朗会計と自社デザイナーによるコストダウンで相場の6割程度の価格設定にした。中小企業だけでなく、大手企業のイベントやキャンペーンサイトのスポット制作の引き合いもある。
Web 主流の時代に、なぜリアルチャネルを重視するのか聞くと「インターネットなどのオンラインチャネルはいつでもリアルと融合ができる」と話す香川さん。これから10年で300店舗を目指し、信頼と安心の拠点として地域に根ざした企業ブランドを築いていきたい、と話す。