[アプリ×DB]会期の終わりが縁の切れ目にならぬよう
- 2016/5/19
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2週間でイベントアプリをつくってほしい。それも、今ある顧客情報DBや受付システムと連携した効果的な情報発信がマストだ。そんな状況を救ってくれるのが、最短5日でイベントアプリがつくれるブレイブソフトのアップバイザーイベントだ。
昨年9月15日アドビシステムが開催した「Digital Marketing Symposium 2015」でもアップバイザーイベントが採用された。受付で渡されるIDで来場者がアプリにログインすると、事前登録や顧客DBの情報とひも付けされ、業種・役職・興味関心などからそれぞれの人に関連深い情報を個別にプッシュ通知できる。この機能は、来場者それぞれの特性にあったおすすめセッションを開始30分前に知らせて会場内の集客に利用された。そのほか参加予定のセッション開始直前にアラートとともにセミナー会場場所を通知するなど、来場者の利便性を向上し好評を博した。「アプリはスマホにダウンロードするという最初の一歩がハードルになっていて、せっかく制作してもあまりつかってもらえないことも多いです。しかし、ウェブによる来場登録から受付でアプリにバトンを渡すことでスムーズに使用してもらえるスキームになりました」と熊谷さんは語る。
アプリが強みを発揮するのは、顧客との関係性を継続すること。集客以上に成約に結びつけるシーンで活用できそうだ。主催者や出展者の課題は、自分たちのメッセージが来場者にきっちりと伝わっているかどうか。アプリのアンケート機能を使用して参加者の声をヒアリングしたり、情報不足だった分は追加の発信もできる。また、ブースの訪問履歴やセミナーの参加ログ、アンケートなどの会場での活動履歴を顧客DBに蓄積。そのデータをもとに、個人の特性・興味関心・属性・イベントでの活動から分析した、求められている情報をピンポイントで発信するなど細やかな対応情報発信をしていくことで、ナーチャリング、ロイヤルカスタマー化、顧客情報の蓄積といったさまざまなマーケティング施策に活用できる。
アプリを通してユーザーに継続的にコミュニケーションをとる、関連ニュースや業界動向などのキュレーションなど、業界に特化したメディアとして活用することも視野に入れて開発を進めている。時間や空間に限定されるイベントが終わった後も、情報とユーザーをつなぐアプリが存在している。
ブレイブソフトの強みは自社開発できるところ。現在使用している来場管理システムに対応したアプリ制作も可能だ。またビーコンを扱う企業との連携など、常に新しい技術を導入して顧客に提供するベネフィットの拡大に力を注いでいる。
(月刊イベントマーケティング10号「特集:集客と成約に効くコンボ」より)