MICE開催地、支援メニュー、ICTツールが集合-IME2016
Brexitや米国新大統領誕生など、波乱含みな世界情勢のなか、医学、工学などの学術や政治、経済、環境など国際間の課題を解決する手段として重要度が増す国際会議。その誘致団体や開催地、運営者が集まる国際ミーティングエキスポ(IME)が26回目を迎えた今年、会場をパシフィコ横浜に移して12月6日・7日に開催される。
商談成果を重視し 企業イベントにも注力
「Cost Per Lead」(見込顧客獲得単価)とMICE業界ではあまり聞かれないマーケティング用語が、出展者説明会で主催の日本政府観光局(JNTO)理事の小堀守氏の口から発せられた。今年のIMEの特徴は商談・成果重視な数々の施策だ。
今年はじめてホステドバイヤープログラムを導入し、会議案件をもつ主催者を会場までの交通費を事務局が負担。招待された主催者には数件の商談を必須項目とする。また具体的な開催地候補との商談希望者には、事前に会議情報や要望を伝え、その主催者に合った施設や助成金などの提案を用意し、会場で具体的な商談ができるように商談機会のサポートも行う。また例年華やかに会場を演出するゆるキャラや各地のミスの活動についても、MICE主催者支援サービスとして提供可能な場合に限り、注目を集めるだけの演出にならないよう呼びかけるなど、商談重視の姿勢だ。
シンポジウムも充実した内容となる。MPIグローバルのCEO、会長をはじめ多数の役員が来日し、基調講演、2つのパネルディスカッションが組まれている。国際会議や学術会議のほか、企業イベントにも重点を置くIMEでは、MPIジャパン副会長とベニュー/イベントコンテンツ研究会(ベニュ研)主任研究員を務め、企業イベント実績が豊富なホットスケープの前野伸幸代表取締役が、「成功するイベントのつくり方」をテーマに具体的な手法を公開する。会期中は開催意義の理解促進のため国際会議誘致/開催貢献賞授賞式が行われ、今年は新たにインセンティブアワード授賞式を実施。台湾の雄獅旅行社が大賞に輝いた。このように企業の報奨旅行も支援していく。
JNTOコンベンション誘致部長の川﨑悦子氏は、「2017年は国際会議協会(ICCA)が新たに企画した学協会本部とサプライヤーの商談会が福岡で開催されるなど、日本が注目を集める。今回は、国際化や商談成果を重視した内容へとコンテンツを見直して、日本の MICE に新しい風を吹かせたい」と意欲をみせる。 世界の注目を日本に集めるのは、オリンピックやワールドカップのようなメガスポーツイベントばかりではなさそうだ。
MICE のための ICT コーナーを新設
国際会議の来場者登録や論文管理をはじめ、 MICE 分野でもICTの活用がふえてきたことを背景にIT企業の出展を新設。
ブレイブソフト
ゲームショウなどで採用されている、イベントアプリを最短5日でつくれるサービス「イベントス」を出展。先日発表したイベントレジスト・ログミーで提供するサービスも注目だ。
NEC ソリューションイノベータ
参加カテゴリの管理、参加費用のWEB 決済、 運営者への通達機能をもった、「MICE 主催者 向けイベント・観光支援基盤」を提供。
各都市の出展も充実
広島観光コンベンションビューロー
25 年ぶり優勝を果たした広島カープ、オバマ大統領の訪問など話題が目白押しの広島。注目は、原爆ドームに隣接したおりづるタワーがユニークベニューとして期待がもてそうだ。
沖縄ブース
観光コンベンションビューローを中心に、会議施設・大学・ユニークベニュー・企画運営会社などが出展。
開催概要
名 称:第26回 国際ミーティング・エキスポ(IME2016)
開催日時:2016年12月6日(火)10:00~19:00、7日(水)10:00~17:00
会 場:パシフィコ横浜 展示ホールA
(神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1)
主 催:日本政府観光局(JNTO)
一般社団法人日本コングレス・コンベンション・ビューロー(JCCB)
入 場 料:事前登録者は無料、当日登録者は1,000円(税込)*事前登録はこちら