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- 会議場の舞台裏を子どもたちが体験~パシフィコ横浜
MICE施設のパシフィコ横浜(横浜市西区、鈴木隆代表取締役社長)は、8月19日、CSR活動の一環として、横浜市教育委員会主催の「子どもアドベンチャー2015」に初参画。『会議場の舞台裏に潜入!~会議をささえるプロの仕事を楽しく学ぼう~』と題して体験型イベントを開催。横浜市内の小学3年生から6年生の子どもたち、約40人が参加した。
国際会議開催件数国内1位*のパシフィコ横浜では、MICE業界の仕事を幅広く知ってもらうことを目的に、将来を担う子どもたちに向けた体験学習プログラムを初めて企画したもの。 *日本政府観光局(JNTO) 2013年 国際会議統計
開校式では、鈴木社長が「MICEに興味をもってもらえるとうれしい。楽しく学んでください」と挨拶し、MICEとは何かなどのオリエンテーション後に、授業がはじまった。
1時間目の設営の授業では、吊り看板の文字を2人一組で指定の場所に貼って完成させるまでの工程を体験。作業を終え、昇降バトンを代表の女の子が操作して指定の高さまで上げて完了した。その後、看板の前で全員での集合写真を撮影した。
2時間目は、音響の授業。音響のプロがステージに登場し、マイク音声の出力調整をレクチャーしながら実演を行った。音響卓と呼ばれる操作盤の回りに子供たちを集め、マイクから出る声の高さなどをつまみで上下させると、高音や重低音へとステージ上のプロや自分たちの声が自在に変化することを楽しんだ。
3時間目は、照明の時間。今度は照明のプロが登場するも、真っ暗なステージで「皆さーん、私の顔みかえてますか?」と声がするばかり。「みえな~い」という子どもたちからの声に、スポットライトに当てられてようやく照明のプロが現れた。今回の使命は、司会者に照明を当ててみようというもの。子どもたちは舞台をみながら人の動きに合わせ、照明卓もみて操作するという忙しさを体感した。
4時間目は映像の授業。ズームアップやステージ上で動く被写体を追いかけるカメラワークを体験した。カメラワークとスイッチャーを組み合わせて、人が動いている間には別の絵を映し出し、止まったらカメラに切り替えるというテクニックを学び、カメラマンとスイッチャーそれぞれに分かれて連携しながら課題をクリアしていた。
5時間目には、まとめの授業として、いよいよ会議本番に挑戦。会議シーンを演出するという課題に、子どもたちは4つの役割に分かれ、会議出演者、音響、照明、映像を実践。出演者役の5名が一人ずつステージ上に登場するまでを照明役とカメラ役が追いかけ、その映像をスイッチャー役が操作、発言時には音響役が音声操作するという実際の会議本番で基本となるオペレーションをプロの指導を受けながらも、見事に成し遂げた。 最初は緊張していたようすだったが、授業が進むにつれ、普段触れる機会のない機材を前にして好奇心旺盛で、休憩時間中もプロに熱心に質問してメモを取る姿がみられた。終了後のアンケートでは「映像に関わる仕事がしたい」といった回答もあり、企画した担当者は「少しでもMICEや舞台裏を支える仕事に関心を向けてくれたらうれしい」と話した。
イベントでは、最後に修了証と設営の授業後に撮った集合写真が代表者に授与された。
企画の発端は、パシフィコ横浜が委託している機材や警備・清掃などの各専門委託会社間での連携を高めるため、まずはお互いの仕事を知り、業務に役立てようとプレゼンテーション大会をしたことがきっかけだったという。実際にプレゼンしてみると、お互いの発見も多く、CS向上に役立てることができた。CSRイベントを新たに企画するにあたり、MICE業界の振興につながるものとして、子どもたちにも体験の機会をつくろうと今回のイベントへ発展した。子どもたちも、プロからもさまざまな気づきが生まれたようだ。