「EO ESG AWARD 2023」レポート: 起業家のESGな取り組みを称え、活性化する
- 2023/5/12
- 事例
「EO ESG AWARD 2023」は、起業家たちのESGやSDGsな取り組みを表彰するイベントとして、2023年3月9日、帝国ホテルで開催された。
イベントは、基調講演、ファイナルピッチ、表彰式、ネットワーキングなど様々なプログラムで構成され、展開。会場には、主催者であるEO-Enteroreneurs Organization Tokyo Central(以下、EO Tokyo Central)の会員企業、協賛企業、ゲスト審査員をはじめ、持続可能性を重視する企業や団体の代表者、投資家、報道陣など多岐にわたる関係者が一堂に集まり、ESGへの取り組みについて情報交換し、イノベーションとリーダーシップを称え合う場となった。
主なハイライトを紹介する。
基調講演ではリーダー論を
基調講演では多摩大学大学院名誉教授で、田坂塾塾長の田坂広志氏が「運気を引き寄せるリーダー 7つの心得」として、田坂氏がこれまで出会った経営者や自身のエピソードとともに、経営者やリーダーに求められる“究極の力量”とは何かをテーマに語った。
EO ESG AWARD FINAL PITCHで5社がプレゼン
今回3回目の開催となった「EO ESG AWARD」では、世の中に良い影響を与える会社(事業)の社会的認知度を向上させることを期待し、企業参加を会員以外からも初めて募り実施。最終ファイナリストは、選考により以下の5社が選ばれ、各社の代表が1人7分のプレゼンと審査員による質疑応答3分の計10分間のピッチを行った。
EO ESG AWARD FINAL PITCHの登壇者
・株式会社バオバブ 代表取締役社長 相良美織さん
・BABY JOB株式会社 代表取締役社長 上野公嗣さん
・株式会社デジリハ 代表取締役 岡勇樹さん
・株式会社オシンテック 代表取締役 小田真人さん
・株式会社エコロギー 代表取締役CEO 葦苅晟矢さん
EO ESG AWARD FINAL PITCH登壇者のプレゼン
株式会社バオバブ 代表取締役社長 相良美織さん
BABY JOB株式会社 代表取締役社長 上野公嗣さん
株式会社デジリハ 代表取締役 岡勇樹さん
株式会社オシンテック 代表取締役 小田真人さん
株式会社エコロギー 代表取締役CEO 葦苅晟矢さん
審査基準は、目的の妥当性、規模、継続年数、インパクト、社会への協力、新規性、再現性、持続可能性などの項目から、それぞれを五段階で5名の審査員が評価。総合得点が一番高いファイナリストに最優秀賞が決定される。
EO ESG AWARD FINAL PITCHの審査員・特別ゲスト
<審査員>
田坂広志さん(多摩大学大学院名誉教授/シンクタンク・ソフィアバンク代表/田坂塾塾長)
須田騎一朗さん(EOTC会長/ユナイトアンドグロウ株式会社代表取締役)
鈴木絵里子さん(株式会社Kind Capital代表取締役)
高橋ゆきさん(株式会社ベアーズ創業者 兼 副社長)
上岳史さん(前回最優秀賞/デコボコベース株式会社代表取締役)
<特別ゲスト>
西村康稔経済産業大臣
表彰式には西村経済産業大臣も登場
5社のファイナルピッチ終了後、ゲスト審査員による審査が行われ、最優秀賞、審査員特別賞などがその場で発表された。表彰授賞式では、受賞企業の代表者がステージに上がり、表彰状とトロフィーを授与された。
最終的に、「EO ESG AWARD 2023」最優秀賞に選ばれたのは、株式会社エコロギー 代表取締役CEO 葦苅晟矢さん。100万円分のメディア活動費及びスポンサーの株式会社三菱UFJ銀行よりMUFGメンターによるメンタリング機会の提供などが贈られた。
また、特別ゲストとして西村康稔経済産業大臣が参加。最優秀賞受章者へのお祝いの言葉として「株式会社エコロギーさんは、食の問題を解決していこうとカンボジアで事業をされているということで心から敬意を表したい。経済の世界は鳥の目で全体を見ながら、虫の眼でミクロの世界も両方みなきゃいけないわけですが、つまりそれはそれぞれ一人ひとりの幸せを考えていくこと。まさに虫の眼でマクロを解決し、鳥の目で地球を救うという取り組みをしていると感じました。虫から世界地球を全体救う、人類を救うように頑張って頂ければと思います」とメッセージした。
熱量高いネットワーキング
ネットワーキングでは、ファイナリストそれぞれにピッチを聴いた参加者から質問が飛びかったり、ファイナリスト同士でも交流が進んだりと、高い熱量で挑戦する経営者との親交が図られていた。
さらに、ネットワーキングでは、EOジャパンファウンダー堀義人氏(グロービス経営大学院 学長/グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー)から乾杯の挨拶があり「ビジネスでは、経済的価値を生み出すこと、もう一つは社会的価値を生み出すことの両方が必要です。社会的価値を生み出す方がESGで、どちらかというと経済的価値を生み出す方が起業家と分けますが、最近は境目がなくなってきている。EO Tokyo Centralでは、会員それぞれが社会に対して還元していくことが重要」とEO ESG AWARDの意義や、企業のESG活動の活性化についての想いが伝えられた。
企業のESG活動の活性化の一助に
今回、「EO ESG AWARD 2023」の実行委員長としてイベントを企画・運営したEO Tokyo Central会員の上岳史氏(デコボコベース株式会社代表取締役社長)は「このイベントを開催したきっかけは、EO Tokyo Centralのプレゼンス向上が目的でした。起業家機構としての団体が世界にどうプラスの影響を与えられるかという命題があるなか、3回目の開催として今回はEO会員だけでなくオープンにエントリーいただくことで、ESG活動に取り組む企業がこんなにもいて、EO Tokyo Centralではそのサポートをしていることが伝えられることで企業のESG活動の活性化の一助になればと考えています」と開催の意義を語った。
「EO ESG AWARD」は毎年継続して開催される予定。すでに次回に向けても準備を進めているという。
「EO ESG AWARD 2023」受賞一覧
最優秀賞:株式会社エコロギー 代表取締役CEO 葦苅晟矢さん
優秀賞:BABY JOB株式会社 代表取締役社長 上野公嗣さん
優秀賞:株式会社オシンテック 代表取締役 小田真人さん
審査員特別賞:株式会社バオバブ 代表取締役社長 相良美織さん
審査員特別賞:株式会社デジリハ 代表取締役 岡勇樹さん
「EO ESG AWARD 2023」FINAL PITCHでの質疑応答風景