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xR +インタラクティブ 疑似体験でなく特別な体験を – シンユニティグループ 長崎 英樹さん リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -1
- 2022/2/5
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xR +インタラクティブ 疑似体験でなく特別な体験を
シンユニティグループ (株)タケナカ 専務取締役 長崎 英樹さん
音楽とテクノロジーが融合して、オンラインでも会場に集まったような参加体験を生み出すことが求められてきた。コロナ後にハイブリッドイベントは、「会場に行かなくても観れる」以上の価値を生み出せるのだろうか。
映像のある空間づくりをてがけるシンユニティグループは、展示会、学会、株主総会、ライブ・コンサート、プロジェクションマッピングなど、リアルイベントでの映像演出を行ってきた。コロナ禍によって多くのイベントがオンラインに切り替わった際に、自社の強みであるハイエンドな映像表現を活かすために、リアルとバーチャルを融合したxR のサービスに事業の力点をおき、IT・Web 技術の開発、人材の育成を進めてきた。
コロナ禍が収束の兆しをみせているいま、実機を触ったり人と人とのインフォーマルなコミュニケーションを目的とする展示会や懇親会などのイベントの主催者、参加者が、リアル開催を待ち望む声が大きくなっている。一方でコンサートやライブなどエンターテインメント系のイベントでは、「x R を活用することで、会場にいるのとはまた違う付加価値をオンラインの参加者に提供できるようになった」とシンユニティグループの㈱タケナカ 専務取締役、㈱シムディレクト 代表取締役の長崎英樹氏は語る。
世界観を増幅するカメラトラッキング
10 月9 日・10 日に六本木ヒルズで開催された「J-WAVE INNOVATION WORLDFESTA 2021 supported by CHINTAI」(イノフェス)は、「テクノロジーと音楽で日本をイノベーション!」がテーマ。有観客とオンライン視聴のハイブリッド形式で実施された。そのメインコンテンツである、三面大型LED と複数のAR カメラとセンサーを駆使したAR ステージをタケナカ・シムディレクトが担当した。
会場に集まったファンは、アジカン、のん、BE:FIRST など人気のアーティストのパフォーマンスに、久々のライブの臨場感と、場の空気感と一体感を味わった。
オンライン参加者にも満足してもらうため、カメラアングルの工夫など迫力のある画づくりで、会場での参加体験により近づけるのが通常のアプローチだが、AR ステージでは、会場とはまったく違う体験を提供した。
会場の空間にアーティストの世界観を増幅させる3D 映像を演出に加える。カメラアングルにAR 映像がスムーズに追随し、カメラのスイッチングにもズレなく切り替わる。また、舞台セットを一瞬にして変化させるなど、現実世界では不可能な演出をオンライン参加者は楽しめた。
「VFX に慣れ親しんだZ 世代の参加者にウケるか」と長崎さんには一抹の不安もあったが、オンラインでもライブ感がしっかり伝わっていたことや、高いカメラトラッキング技術をともなった演出で、特別感を視聴者に提供できた。
「歌ダンスなどのパフォーマンスも良かったし、AR 演出もキレイで素敵やった‼︎」「これ現地行かれた方たちも配信のアーカイブ絶対観た方がいいね!!!AR 楽しい!!!」「ARの映像に娘も興味津々で一緒に楽しめました〜」といった投稿がTwitter を賑わせた。
インタラクティブで拡がる可能性
xRイベントにインタラクティブな要素を加え、さらに参加感を増す。そのためにシンユニティグループは、独自のxR 技術“ エモリス(Emoris)” を開発している。参加者の反応やメッセージを3D の立体エフェクトに変え、「エモく、ビジュアライズする」。少人数なら参加者のメッセージを空間にとばしたり、大人数なら特定数の応援がたまると風船やプレゼントのエフェクトを出したりと、使い方はいろいろ考えられる。有料にして新たな収益にする方法もありそうだ。
エモリスは、AKB48 グループの記者会見やライブでも採用され、アーティストとファンの距離を縮める役割を果たしている。ライブ・コンサートで活用されている技術はBtoB イベントで応用もできるだろう。本紙編集部(ほか2 社)で主催しているBACKSTAGE で活躍した、アナライザー「Join Visual」も同じ開発思想だという。
コロナ禍によるオンライン化で開発された技術が、アフターコロナで開花する事例となりそうだ。
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