別所 哲也 ショートショート フィルムフェスティバルアジア NTT DOOR TM 

Meta Cinemaの未来

別所 哲也さん
ショートショート フィルムフェスティバルアジア代表

鈴木 涼真さん
「DOORTM」担当者 NTT経営企画部門広報室XR推進室

「2022 年、私達は『Meta Cinema』をテーマに、これまでのシネマ、これからのシネマをショートフィルムを通じて、皆さんと冒険へと船出します。ぜひ!乗船を!」とメッセージした、SSFF & ASIA 代表の別所哲也さん。XR パートナーとして、VR 空間プラットフォーム「DOOR™」シアターで、ショートフィルムと VR SHORTS を同時配信するなど、テクノロジー提供した NTT の鈴木涼真さんの二方に映画祭×テクノロジーについて聞いた。

 

「ショートショート フィルムフェスティバル& アジア 2022(以下 SSFF & ASIA)」では、今回「Meta Cinema(メタ シネマ)~超える・見つける・始まる」をテーマに開催。メタバース元年と言われる今年、新しい視聴体験やコミュニケーション手段を試行錯誤しながら、進化する映画祭を体現する形で展開となった。

SSFF & ASIA 代表の別所哲也さんは、その理由をショートフィルムと映画祭の特徴から「ショートフィルムは時代を映す鏡であること。また、映画祭の役割はテクノロジーとクリエイティブの進化の未来予想図であること」と説明する。長編映画よりも制作期間が短いショートフィルムは比較的今ある課題を題材にできる、時代との同期性がある。5000 本以上の作品が送られるアジア最大級の SSFF & ASIAにはトライアルのできる、映画人たちの最新技術の学びの場としての集合知の機能性もある。

VR空間でのスペシャルトークセッション6月4日ショートフィルムの日に、別所哲也とLiLiCoさんがアバターで登場し、参加者を交えトークを展開した

 

VR 空間プラットフォーム「DOOR™」での取組みを実現した XR パートナーで NTTの鈴木涼真さんはショートフィルムとメタバースの相性の良さを「短いなかにも深いテーマがあり、各々の価値観がいい意味でぶつかり合う、コミュニケーションが生まれやすいコンテンツ」と実感を込める。「DOOR™」での視聴体験提供は昨年から開始。ブラウザベースのため、アプリのダウンロードなしで URLリンクのクリックで簡単にVR 空間上のシアターに入ることができる。今年は 4K や 8K の高画質な 360 度映像を楽しめる新しい VR 動画配信サービスREALIVE360と連携するなど、NTT の新しいテクノロジーを付加する。

別所さんは「SSFF & ASIAは日本生まれの映画祭。日本の映像配信技術で新たな映像のあり方を発信したかった」とし、「トライアルがクリエイターにとってもきっと多くの刺激になる」とも話す。例えば、360 度の映像表現になるということはカット割が無くなるということ。「視聴者は自由視点で映像を選んでいくコペルニクス的転回が生まれるのは面白い」と映像表現の進化を楽しむ。

また、アバター×映画祭の可能性には、リアル以上に多様な組合せの新しいコミュニティが生まれることに期待する。「Web3.0 時代では、NFT やブロックチェーンの技術も加わります。映画祭主催者としては、集まる多くのクリエイティブなビッグデータのアセットマネジメントという、次の未来がすぐそこに見えている気がしています。パートナーと組立て、開拓していきたい」と意欲的だ。

 

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