新型コロナウイルス感染拡大の影響による、NAB (National Associations of Broadcaster) SHOW2020の無期限延期をうけ、パナソニックは日本時間5月7日にオンラインイベント「The Future of Video Production: Virtual Broadcast」を開催した。映像制作の未来をテーマにライブプロダクション、リモートプロダクション、ニュースコンテンツプロダクションの3つの制作現場にむけたソリューションを紹介した。また IT/IPベースのライブ映像プラットフォーム“KAIROS”の今夏発売、IP映像伝送対応4K/60pリモートカメラ・インテグレーテッドカメラAW-UE100W/Kの今年秋発売、高感度で高画質な映像撮影が可能な放送業務用カメラ、HDスタジオカメラAK-HC3900/3900Sの今年秋の発売も発表した。
「IT/IPプラットフォーム“KAIROS(ケイロス)”」は、CPUおよびGPUの能力を活用したITベースのプラットフォーム。ST 2110、NDI、SDIなど多様な映像入出力に対応し、HD/UHDなどさまざまな解像度とフォーマット、16:9だけでなく32:9など特殊な画角にも対応する。ME数・KEY数の制約に縛られずGPUパワーの許す限りレイヤーを重ねられるといった特長を備え、従来のライブスイッチャーと比べて非常に高い自由度を提供。ライブ映像制作のクオリティと生産性を飛躍的に向上させる次世代ライブ映像システムとなっている。
また、一般的な画像編集アプリのような直感的で使いやすいGUIと、レイアウトを自由にカスタマイズできるコントロールパネルによって、ユーザーの創造性を解き放ち、操作性を高めつつ、省スペースの運用を実現する。最短1フレームの遅延を実現し、PTP(Precision Time Protocol)同期もサポートしている。さらに、オープンソフトウェアアーキテクチャーに基づくIT/IPプラットフォームなためシステムの拡張や統合化が容易で、フレキシブル、ダイナミック、かつパワフルな制作システムを構築できる。スポーツ、コンサート、各種イベントの映像制作・会場演出において、表現力豊かなライブ映像を効率よく制作・運用できる。
このたび設立した パートナーシップ“KAIROS Alliance Partners”は、ソフトウェアの追加により機能拡張や外部機器連携が容易なKAIROSの特徴をいかすため、他メーカー、サプライヤーと提携し、機器接続の検証結果の開示や、より統合されたシステム制御連携を図る為の技術協力などを積極的に行なっていく。